小学6年生の暦が、隣の席になった床井くんのことを意識しながら日常生活を送る小学校卒業までの1年間を14のエピソードで描いた作品。
暦は5年生のときは、背が高いことで「巨人族」などとからかわれ、コンプレックスを抱いていた。しかし、背の低い床井くんが「大きくていいなぁ」と言ってくれたことで自分に自信が持てるようになると同時に、同級生にもからかわれなくなる。また、同級生がキーホルダーを失くして暦のせいにされそうになったときに、床井くんが「ミケはそんなことしないぞ」と言ってくれたこともあった。そして夏休みには、母どうしが仲の良い双子で、二世帯同居をしている1歳年下のいとことプールに行った帰りに床井くんと出会って一緒にオロナミンCを飲んだ。そうしているうちに、暦は床井くんのことがどんどん気になって、夏休み明けに学校で「床井くんのことが好き」と言う。
作品には床井くんのことだけではなく、虫好きで自分と違う意見の人に批判的な後田さんや、塾では話ができるのに、学校では全く言葉を発しない鈴木さんや、生理が始まってとまどう小森さん、クリスマスにお父さんとお菓子の家を作ると語る中村くん、音楽家の父をプレッシャーに感じている響くんなどが登場する。暦は同級生たちとの関わりを通して、いろいろな個性や事情を抱えた人がいることを知っていく。そして、暦は誰をも受け入れる床井くんの態度に感心する。軽妙な会話が楽しく、人をさまざまな角度から理解することで円滑なコミュニケーションが図れることが伝わる。(DY)
暦は5年生のときは、背が高いことで「巨人族」などとからかわれ、コンプレックスを抱いていた。しかし、背の低い床井くんが「大きくていいなぁ」と言ってくれたことで自分に自信が持てるようになると同時に、同級生にもからかわれなくなる。また、同級生がキーホルダーを失くして暦のせいにされそうになったときに、床井くんが「ミケはそんなことしないぞ」と言ってくれたこともあった。そして夏休みには、母どうしが仲の良い双子で、二世帯同居をしている1歳年下のいとことプールに行った帰りに床井くんと出会って一緒にオロナミンCを飲んだ。そうしているうちに、暦は床井くんのことがどんどん気になって、夏休み明けに学校で「床井くんのことが好き」と言う。
作品には床井くんのことだけではなく、虫好きで自分と違う意見の人に批判的な後田さんや、塾では話ができるのに、学校では全く言葉を発しない鈴木さんや、生理が始まってとまどう小森さん、クリスマスにお父さんとお菓子の家を作ると語る中村くん、音楽家の父をプレッシャーに感じている響くんなどが登場する。暦は同級生たちとの関わりを通して、いろいろな個性や事情を抱えた人がいることを知っていく。そして、暦は誰をも受け入れる床井くんの態度に感心する。軽妙な会話が楽しく、人をさまざまな角度から理解することで円滑なコミュニケーションが図れることが伝わる。(DY)