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  • 6歳から
  • 2000年以降

キダマッチ先生!1 先生かんじゃにのまれる

今井 恭子 文
岡本 順 絵

BL出版/2017年/32ページ/ISBN 978-4-7764-0814-7

翻訳出版はありません。

 黄色い水玉模様のカエルの名医、キダマッチ先生の患者とのやりとりや、家族とのかかわりを描いたシリーズ第1巻。

 カエルのキダマッチ先生は、親切で気さくなお医者さん。骨折した年老いた蟻の足に包帯を巻いたり、夫に頭を踏まれて酸欠になったトカゲの奥さんに呼吸の方法を教えたりする。そしてある日、子牛が苦しんでいるという知らせを聞いて牧場まで出かける。牛の両親や家畜たちが見守る中、キダマッチ先生は子牛の口の中に入って、子牛がボールを飲み込んでいることを発見する。そこで、ボールを取りに入って胃の中まで入ってしまってひもで引っ張り出してもらい、牛のよだれだらけになる。

 キダマッチ先生と患者である体の大きさの異なる生き物とのやりとりがユーモラスで、その病気やケガのありようは、老人の骨折、夫婦間のストレス、幼い子どもの誤飲など、人間と重ねて考えられる。そして、それらが写実的な絵でも表現されることによって、生き物の世界がリアルに感じられる。

 シリーズは2021年11月現在、6巻まで出版されている。シリーズには、田舎暮らしがいやで都会で暮らしている派手好きな妻に会いに行ったり(第4巻)、おたまじゃくしのまま大きくなろうとしている息子を訪ねたりする(第5巻)エピソードも描かれていて、悩みを抱えるキダマッチ先生が読者により親しみやすく映る。(DY)
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今井 恭子

いまい きょうこ
1949年、広島県に生まれる。小川未明文学賞大賞、日本児童文学者協会賞などを受賞。著作に『歩きだす夏』、『アンドロメダの犬』、『前奏曲は、荒れもよう』『切り株ものがたり』、『ブサ犬クーキーは幸運のお守り?』、『丸天井の下の「ワーオ!」』などがある。「キダマッチ先生!」は初めての絵本シリーズとなる。

岡本 順

おかもと じゅん
1962年、愛知県に生まれる。漫画家でデビューした後、イラストレーターに。日本絵本賞受賞。絵本に『きつね、きつね、きつねがとおる』(伊藤遊/文)、『つきよの3びき』(たかどのほうこ/文)、挿画に『おれんち、動物病院』(山口理/文)、『宇宙からきたかんづめ』(佐藤さとる/文)、『からすのいいぶん』(嶋田泰子/文)など。

翻訳出版に関する連絡先

ビーエル出版株式会社
Email: info-blp@blg.co.jp
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