
Two Trains ― とぅーとれいんず
学研プラス/2007年/160ページ/ISBN 978-4-05-202759-8
本作品は韓国語に翻訳されています。
10歳~12歳の少女たちの学校生活での葛藤を描いた5話の短編集。第1話「変心」は、仲良し3人組のバランスが崩れ、いじめられた主人公が、どのグループにも入らないと決めている少女と話すことによって、自分らしくいようと思えるようになる。第2話「ミジュク」は、新任でクラス中からいじめられ、「ミジュク」というあだ名を付けられる音楽の先生について、心痛める少女の物語。第3話「ばかじゃん!」は、転校前も転校先でも友だち関係がうまくいかない恵理菜が、自分が勝手な思い込みで友だちにばかにされていると感じていたことを、転校前の友だちと出会って悟る。第4話「親友になりたい」は、夏美が4人グループの中で梨紗子と特に親密になろうとして失敗したり、夏美を慕うかな子につれなくして後悔したりする。第5話「Two Trains」は、両親の離婚により、電車に乗って元住んでいた町にあるピアノ教室に通うひなたが、すれ違う電車にいつも乗っている美咲と駅で出会って友だちになる。そして美咲は、入院先の祖父の看病のために電車に乗っていたことがわかる。
思春期前期の少女たちの思い込みや、自分への自信のなさ、人との距離の取り方の難しさが、少女の視点で丁寧に描かれている。どの主人公も、失敗し、傷ついて悲しんだり、怒りを感じたりしながらも、新たな人間関係を築けるようになるまでが描かれていて、すがすがしい読後感につながっている。(DY)
思春期前期の少女たちの思い込みや、自分への自信のなさ、人との距離の取り方の難しさが、少女の視点で丁寧に描かれている。どの主人公も、失敗し、傷ついて悲しんだり、怒りを感じたりしながらも、新たな人間関係を築けるようになるまでが描かれていて、すがすがしい読後感につながっている。(DY)

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