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おしゃべりなたまごやき

寺村 輝夫 作
和歌山 静子 絵

理論社/1998年/158ページ/ISBN 978-4-652-00662-7

初版年 1972年

本作品は韓国語に翻訳されています。

 たまごやきが大好きで、勉強嫌いで、わがままでいばり屋の王さまが、自分の思い通りのことをしようとして失敗したり、うそをついたりする日常を描いた「ぼくは王さま」シリーズの1冊。9話の短編が収録されている。「おしゃべりなたまごやき」は、王さまがにわとり小屋の鍵をあけてにわとりたちを逃がしておきながら、大騒ぎになると、鍵をあけた犯人を見つけろと言う。そして、王さまはにわとり小屋の鍵をこっそり捨て、それを見ていためんどりに口止めをする。王さまがそのにわとりが産んだ卵のたまごやきを食べようとすると、王さまの口止めの言葉がたまごやきから聞こえてきて、コックさんが事の真相を知ってしまう。そのほか、木の上のベッドで寝たがったり(第2話)、人のものを何でも欲しがったり(第3話)、いいことをしようとしてみんなに迷惑をかけたり(第7話)する。

 王さまの行動は、子どもの願望を反映している。王さまは、自分の地位を使って、日常では子どもたちが禁止されていることをいとも簡単に実現する。とはいえ、王さまはその結果を引き受けなければいけなくなり、子ども読者は、「やっぱり」と納得するユーモラスな展開になっている。『おしゃべりなたまごやき』は絵本化(長新太 絵/福音館書店/1972年)されており、王さまのあわてぶりが絵で楽しめる。王さまシリーズが1冊で読める『ぼくは王さま全1冊』(理論社/1985年)もある。(DY)
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寺村 輝夫

てらむら てるお
1928年、東京に生まれる。1956年に「ぞうのたまごのたまごやき」を発表。以来、子どものような王さまを主人公にした「ぼくは王さま」シリーズを書き続ける。毎日出版文化賞、絵本にっぽん賞、巖谷小波文芸賞、児童文化功労賞など受賞多数。他に「とんち話・むかし話」シリーズ、「おはなしりょうりきょうしつ」「わかったさんのおかし」シリーズ、「かいぞくポケット」シリーズ、など子どもに人気のシリーズが多い。2006年逝去。

和歌山 静子

わかやま しずこ
1940年、京都府に生まれる。20代で寺村輝夫に見出され、以後「ぼくは王さま」シリーズの絵を手がける。『あいうえおうさま』で絵本にっぽん賞、そのほか講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞などを受賞。シンプルで力強い線による『てんてんてん』『ひまわり』など自作の赤ちゃん向け絵本も人気がある。紙芝居では高橋五山賞受賞。他の絵本に『ぼくのはなし』、『くつがいく』、『ぼく とりなんだ』、など。

翻訳出版に関する連絡先

株式会社理論社
海外ライツ担当
Email: rights@rironsha.co.jp
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